『ヘルデライト』
(宝石日誌第109回 (2023年1月17日)から一部抜粋)
【ヴェイリネナイトの姉妹石】
ベリリウムとマンガンの含水燐酸塩鉱物であるヴェイリネナイト(別項参照)の水酸基を弗素に、マンガンをカルシウムに置き換えた鉱物がヘルデライトです。
ヘルデライト(Herderite 和名:ヘルデル石)は、1825年にドイツのザクセン地方にあるエーレンフリーダースドルフの錫(すず)鉱山ではじめて発見されました。
宝石名は、当時のドイツ公式鉱山技師だった鉱山学者ジークムント・アウグスト・ヴォルフガング・フォン=ヘルダー(Siegmund August
Wolfgang von Herder)の名前から命名されています。
モース硬度は5-5.5と軟らかいものの、特段の劈開性は見られず、ヴェイリネナイトよりは扱いやすそうです。
カラーバリエーションには、無色・緑色・淡黄色・褐色・灰色などがあるようです。

(Wikimedia Commonsより)
なお、ヴェイリネナイトの水酸基が弗素基に、マンガンがカルシウムに置き換わったものがヘルデライトですが、ややこしいことに、ヘルデライトのカルシウムをベースに、弗素基が水酸基に置換された水酸基ヘルデライトと呼ばれる近縁の鉱物があります。
ヘルデライトより色の幅が広く、よく混同されて市場に出まわっているので注意が必要とのことです。