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『スキャポライト』 

宝石日誌第99回 (202315日)より)

スキャポライト(Scapolite  和名:柱石)は、アルミニウム等の元素を含むテクト珪酸塩鉱物の1グループの名称です。

このグループに属する鉱物としては、ナトリウムを主成分とする「マリアライト」、カルシウム主体の「メイオナイト」があります。またその他に、ナトリウム、カルシウムのいずれかまたは両方を含み、硫酸基と結び付いた「シルヴィアライト」があります。


スキャポライトは、四角い柱状の結晶として見つかることが多いことから、1800年にギリシャ語の「Scapos(棒、柄)」を元に名付けられました。

スキャポライトは正確には鉱物名ではなく、グループ名です。
ただし、マリアライトとメイオナイトは厳密に分かれるものではなく、それぞれの結晶が混ざり合った固溶体として産出することが一般的です。

そのため、スキャポライトグループに属する石について、特に成分を示さず単に「スキャポライト」として販売することがよくあります。

モース硬度は5-6と軟らかく、衝撃で割れやすい劈開性があります。

マリアライト、メイオナイトを合わせると、無色、灰色、黄色、ピンク、緑色、青、淡紫などのカラーバリエーションがあります。

 

【マリアライト】

マリアライト(Marialite  和名:曹柱石)は、ナトリウムを主成分とするスキャポライトです。(詳細は別項「マリアライト」参照)

 

【メイオナイト】

メイオナイト(Meionite  和名:灰柱石)は、カルシウムを主成分とするスキャポライトです。

1801年にイタリアのベスビアス山地で発見され、アウイナイトの命名の由来となった有名なフランスの鉱物学者ルネ・ジュスト・アユイによって命名されました。

メイオナイトの結晶が、同地で産出する形態の似たベスビアナイトに比べ、より鋭角でない四角錐状であったことから、ギリシャ語で「meion(より少ない)」という言葉を使ったとされています。

 

メイオナイトは高圧下でも温度変化が比較的安定しているなどの特徴から、マグマを構成し、他の鉱物の基となる「始原鉱物(一次鉱物)」の一つではないかとされています。

実際に超高圧をかけるとメイオナイトは、グロッシュラーライトガーネット、カイアナイト、クォーツ、カルサイトの4種の鉱物に変成するそうです。錬金術っぽくて、厨二的関心をそそる石ですね。

 

【シルヴィアライト】

シルヴィアライト(Silvialite)は、金属成分ではなく、結びついている炭酸基等が硫酸基に入れ替わったスキャポライトです。

1914年に、細菌学者であり、高名な鉱物学者の娘でもあったシルヴィア・ヒルブランドにちなんで名付けられました(こちらは愛妻の名ではありませんでした)。

 

鉱物としての性質はマリアライト等とほぼ同じですが、色については、白と薄黄色だけが確認されているようです。

 

 

 

【本日のお散歩】

好天続きの新年です。
ルビーとの散歩はいつもどおりでした。