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『ジャパンジュエリーフェア』

宝石日誌第200回(2023 831日)

遅めの夏休みを取って、東京ビッグサイトで開催されたジャパンジュエリーフェア(JJF)に行ってきました。

昨年も同じ日にJJFに行っています。

(昨年の記録:http://gemlover.han-be.com/Event/E20220831.htm

 

 

今回も第一の目的は、カラーストーンに関するセミナーの聴講です。

 

最近は色石ブームが起きつつあるらしく、セミナーの数も増えていたので、11時から17時まで、4つのセミナーを受講しました。

内容は順に次のとおりです。

 

1.宝石の加熱処理

 宝石市場で3040%を占めるコランダム(ルビー、サファイア)を中心に、加熱技術の歴史や加熱による品質向上のメカニズムを、短い時間でテンポよく教えてもらいました。

 宝石の加熱の歴史は古く、エジプトのツタンカーメン王の墓にも加熱の痕跡のある宝石が残されていたそうです。

 近代には技術も進んで、そのままでは商品価値のない見栄えの悪い石を、鮮やかな色と透明度をもつ宝石に生まれ変わらせることができるようになりました。

 加熱や、他の元素を加える拡散処理の跡を判定する鑑別技術の進歩と、その裏をかこうとする処理技術の発展とのイタチごっこの様子も面白い話でした。

 

 

2.似ている宝石の見分け方今日から使える識別のコツ -

 2コマ目は鑑別の方の話でした。透明で色の美しい宝石というのは、どうしても似てきてしまい、慣れない目ではとても違いはわかりません。

 これを宝石ごとの特性の相違をもとに、ルーペや簡単な偏光フィルターなどで見分けていくコツを教えてもらいました。意外に磁石が役に立つこともあるというのも興味深い話でした。

 正確な識別は鑑別機関に依頼するしかないものの、知識があれば工夫して可能性を絞り込んでいくこともできるようです。それに素人鑑別で推理を働かせるのは、そのこと自体が面白そうです。

 

 

3.トルマリンの多様性

 トルマリンは、宝石の中でも特に色の多様性が高いグループです。

 化学組成の違いで、様々な微量元素を取り込んで、広いカラーバリエーションを持つこと。それに加えて、色の混ざり合ったバイカラーやパーティカラー、ユニークなウォーターメロンなどの変わり種も多く見られるなど、他の宝石にない多様性を持つのがトルマリンの魅力です。

 

 

4.ダイヤモンド - 天然&ラボグロウン - 上海から眺める世界のダイヤモンド業界の変革

 日本を引き離す勢いで進化・拡大し続ける中国経済の様子や、国民総スマホの中でのeコマースの現状分析、急拡大するジュエリー市場の様子などが聞けました。

 最近の中国製ジュエリーの品質はもう決して低くはないそうです。日本製ジュエリーは確かに高品質ですが、ユーザーニーズを拾えていない過剰品質ではないか、との示唆もありました。

 なお、中国では、アメリカほどではないですが、ラボダイヤの人気が高いそうです。

アメリカのダイヤモンド市場でのラボダイヤ販売比率は25.9%、約8,500万人。これに対して中国は12.5%と半分くらいの比率ですが、人口が多いのでユーザー数は約17,600万人にのぼるとのこと。

 なお日本は1.2%150万人ですので、人造ダイヤを受け入れる素地は整っていないようです。

 

 セミナーの休憩時間を使ってJJFの会場も巡りました。いくつかお土産も買ったので、また次回にでも報告します。

 

 

 

【散歩とか】

相変わらず日中は信じられないほど暑いのですが、朝夕は風も吹いて、そこそこ涼しくなってきました。

気候がいいとルビーもご機嫌です。