『初心者向けの宝石』
(宝石日誌第138回(2023年3月4日)より)
宝石沼にはまり始めたばかりの方が、負担なく集めやすい”初心者向け”の宝石として何があるかを考えてみました。
○きっかけ
私の影響で最近宝石に興味を持ち、ミネラルマルシェにも初めて行ってみたという方が、職場関連で一人いらっしゃいます。
その方から、お勧めの宝石ってありますか? と聞かれました。
これは結構難しい質問、と思い、考えて次のように答えました。
「どんな雰囲気の石を好きになるかは人の好みによるので、一概にどの宝石がいいとは言えません。
いろんな石をみて、これがいいと思うものをご自身で発見して、宝石沼の深みにはまってください」
このように答えたことは、考え方として間違っていないと思いますが、
「誰にでもお勧めできる、手に入れやすく美しい石」
というものも、個人的意見と断った上でお示ししておいた方が、今後の参考にしやすいかなと思いました。
そこで、色別に絞り込んで何種類か、入手しやすく廉価で、しかも個性があって美しい石を、以下のとおり紹介しました。
○お勧めの宝石
<青系>ブルートパーズ
無色のトパーズを放射線照射で青く変化させたものです。色の濃さによって以下の3つに分かれ、概ね濃くなるにつれて価格が上がります。
・スカイブルー
スッキリとした薄い青が、晴れた日の空を連想させることから『スカイブルー』と呼ばれるようになったと言われています。アクアマリンに似た上品な色合いです。

・スイスブルートパーズ
スカイブルーよりやや青の濃い色です。他の2色に比べて店頭で見かける機会が少ないように思います。

・ロンドンブルートパーズ
スカイブルートパーズよりもずっと濃い色です。ブルーサファイアを思わせますが、純粋な青というよりわずかに灰色の混ざったような若干暗めのニュアンスが魅力的です。

<赤系>(レッド)ガーネット
・アルマンディンガーネット
赤いガーネットの代表選手で、多くの人がガーネットと言われて思い浮かべるのはこの種類と思われます。赤の発色は鉄分によるもので、ルビーよりも黒っぽい濃赤色が特徴です。

・パイロープガーネット
オレンジレッド、ローズレッド、ピンクなどと色合いは豊富で、アルマンディンと混ざることで赤になると考えられています。
・ロードライトガーネット
アルマンディンとパイロープの混ざり合ったもの(固溶体)で、紫色が入った赤が特徴的です。

<黄色系>シトリン
鮮やかな黄色が美しい宝石で、大半はアメシストに熱を加えて色を変えたもので、アメシストの色変わりの一つだと言えます。
色の濃さの段階によって、黄色、オレンジ、褐色などの色合いが見られ、一般に色が濃い方が高く評価されます。


供給が豊富で、インクルージョンや色むらのない高品質なものが、申し訳ないほど安価に手に入ります。
一方で色の美しさは否定しようがなく、ハイブランドからカジュアルアクセサリーまで、幅広く起用されています。
<カラーレス>ホワイトトパーズ
無色のホワイトトパーズを見かけることはあまりありませんが、美しく雰囲気のある石です。ホワイトサファイアなども悪くないでしょう。

いずれも概ねワンコインまたはお札1枚で手に入れられる価格帯のものです。
<その他>モアッサナイト
天然石ではなく、化学的に作られた合成石ですが、優れた特性と他にない美しさを持ちます。



宝石で最も広く普及しているのはダイヤモンドで、その長所としては、極めて硬いこと、屈折率・分散度が高くきらめきが強いことなどがあります。一方で、衝撃に弱く脆い、親油性があって汚れやすいといった欠点もあります。
モアッサナイトは炭素ではなく二酸化珪素を主成分とする合成石ですが、硬さはダイヤに次ぎ、ダイヤよりはるかに靭性が強く、屈折率はダイヤと同程度、分散度は約2倍ときらめきも勝ります。親油性もなく汚れにくいため、ジュエリーとしても扱いやすいです。
また、合成ダイヤの生成による環境負荷は、天然ダイヤを採掘する場合の約10分の1とされていますが、モアッサナイトの合成にかかる負荷はダイヤ合成のさらに約10分の1で、環境面でも優等生と言えます。
工場での合成ですので、さまざまなカラーを人為的に実現できることも魅力です。
個人的にはダイヤより好きな宝石であり、もっと人気が出てほしいと思っています。
宝石ショップのKaratzさんが、先日素敵なモアッサナイトを紹介されていたので、併せてURLをご紹介します。
https://karatz.jp/moissanite/
【本日のお散歩】
今日は朝から出かけたので、ルビーの朝散歩は家族に行ってもらいました。
日中にお風呂で洗われて🛁いて、夕方帰宅したときは、きれいになって、でも疲れた顔をしていました。
