『パパラチャの起源がわかりません......』
(宝石日誌第130回 (2023年2月15日)より)
2023年3月21日 更新
パパラチャ(サファイア)の起源について、できるだけ幅広に調べるようにしたのですが、これと言える確かな記述を確認できませんでした。
一般にパパラチャの由来は、
・ピンクまたはアプリコットピンクを基調に、わずかに茶色が混ざった独特のオレンジピンクのサファイアが、スリランカで産出していた
(発見時期は不明)。
・現地の言葉シンハラ語および古サンスクリット語で「ハスの花🪷の色」を意味する「パドマ ラガ(padma raga :
padma = lotus; raga = color)」という言葉をもとに、パパラチャ(※)と名付けられて売られるようになった。
・珍しい色が人気となり、現在は世界三大稀少石の一つとされている。
(※
Padpradscha 発音は“d”で少し詰まって「パッパラッチャ」と聞こえます。なお、シンハラ語にこの単語はないそうで、翻訳のミスであるか、造語のようです)
(※ スターウォーズ1〜3のヒロイン、パドメ・アミダラは、サンスクリット語で「ハスの花🪷」を指す“パドメ”にちなんでいるとも)
といったことが書かれているのですが、誰がいつ命名したかなど、具体的な事実を説明した資料に行き当たったことがありません。
これが例えばタンザナイトの場合であれば、
・従来宝石としての価値はないとされてきた褐色または灰色のゾイサイトが、加熱によって美しいブルーを発色することがわかった(1969年に研究論文発表)
・これにより大量供給の目処がついたブルーゾイサイトを、ティファニー社が販売するに当たって、地味な鉱物名を「タンザナイト」という詩的な商品名に変えて売り出したところ、大人気を博した。
・タンザナイトという名称が一般に浸透したことから、後日、正式な鉱物名として追認された。
といった(ティファニーやりたい放題やな…)経緯がはっきりしています。
比べるとパパラチャには、その種の情報開示がありません。
乏しいながら得られた関連情報としては、
・スリランカでイエローサファイアは「プシュパラーガ pushparaga」と呼ばれている。
・イエローとピンク、赤、わずかなオレンジの混ざったサファイアが、スリランカで特に好まれており、「パスマラーガ pathmaraga」 と呼ばれている
との記述に行き当たったくらいです。
個人的に、パパラチャについては、
・誰が価値を見いだし、誰が名前をつけたのか、それはいつ頃から始まったのか。
・パパラチャという分類に、何らかの根拠はあるのか。
といった点が謎で、どうもモヤモヤした気分が残ります。
(2023年3月21日 追記
ネット上に公開されたAIである「Chat GPT」で、パパラチャの期限を聞いたところ、「不明ながら、約200年前にスリランカで発見されたとされている」との回答がありました。

この回答をそのまま信じてもよいかは別ですが、思ったよりしっかりした回答がありました。
ただし、同じことを日本語で聞いても、とんちんかんな回答が返ってきます。)