『ローレントーマサイト』
(宝石日誌第42-2回 (2022年11月16日)より)
「ローレントーマサイト」は、第42回で取り上げた「グランディディエライト」と、見分けがつかないほどよく似ています。
【稀少石界のニューカマー】
ローレントーマサイトは、2019年にIMA(国際鉱物学連合)に登録されたばかりの新種の鉱物です。
発見者であるフランスのローレン・トーマ (Laurent Thomas) 氏の名前を取って(※1)命名されました。
新種であり、また、宝石質のものの産出が非常に少ない稀少石でもありますが、最近ミネラルフェアなどで見かけることが増えた気がします。
【徒花の香りのする稀少石】
ローレントーマサイトのモース硬度は6とやや柔らかいですが、特定方向に割れやすい劈開性はなく、加工にも適します。
色は青・緑系で、コバルトブルーから緑黄色までの幅があります。
内包される鉄分の効果で、見る角度によって、青と黄色など二色の範囲で見える色が変わる「二色の多色性」があります。
◯参考サイト:優美堂(※2)さん商品ページ
(https://www.yubido.co.jp/?mode=cate&cbid=2607951&csid=0)
見た目は本当にグランディディエライトにそっくりです。
二つの石の主な相違点は次のとおりです。
◯モース硬度 グ:7 ロ:6
◯多色性の範囲 グ:三色 ロ:二色
◯屈折率 グ > ロ
ローレントーマサイトは宝石として十分な硬さがあり、青とも緑とも見える美しい色と、繊細で魅力的な多色性がジュエリーに好適と言えるでしょう。
一方で、メレサイズのごく小粒の石でさえ10万円をあっさりと超えてくるその価格を考えると、なかなかすぐには買い向かいづらいところです。
コレクションとするなら、見た目がそっくりで、より傷つきにくく、価格も少しはこなれてきているグランディディエライトを手に入れてから、その次の石として狙うのがいいように思います。
とは言え、稀少石の相場は水物です。
特に今後供給が増える見込みの少ない石は、見つけた時が買い時だった、ということも十分あり得ることは念頭におく必要があると思います。
※1 ローレントーマサイトの名称
名前が長くて覚えにくいのは、地味に欠点だと思います。
発見者の姓名両方を取り込んだから長いわけですが、「ローレンタイト」とか「トマサイト」にしてくれていればカッコよかったし覚えやすいのに・・と感じます。
鉱物の分野ではありませんが、北米に「ローレンタイド氷床」という大陸氷河が現存していたり、フィリピンへの移民の子孫に「トマサイト族」がいたりするので、混乱・誤用を避けるために、あえて姓名をつないで被らないようにしたのかもしれません。
※2 優美堂さんについて
「レアストーン専門店」として、通販やミネラルフェアへの出展等を通じて、各種の稀少石を販売しているお店です。
ただ珍しい石を並べるだけでなく、一つひとつの石の美しさに妥協せず、価値の高いものを厳選して取り扱っています。
他のお店の人からも
『優美堂さんは稀少石の情報が幅広く、仕入れルートにも強い。レアストーンのラインナップではちょっと太刀打ちできない』
といった評判を聞きます。
【本日のお散歩】
コロナワクチン接種後3日目を迎え、ようやく副反応は治まったようです。
一時期は38度近くまで熱が上がるし、頭痛があり節々も痛んで、お腹の調子もよろしくなく、倦怠感は半端じゃないなど、まるで軽めのインフルエンザにかかったようでした。
ワクチンの重要性は理解するものの、年何回もこの苦しさを味わうことになるのは有り難くないですね。
今朝はこの季節らしく冷えた空気の中を、ルビーと散歩に行きました。
晴れるとやはり調子が上がるらしく、いつもより少しだけ遠出をしました。
