『べっ甲(鼈甲)』
(宝石日誌第105回 (2023年1月12日)より)
生物由来の宝飾品となる べっ甲(Tortoiseshell ※)は、タイマイという熱帯地方の海亀の甲羅を加工したものです。
赤みを帯びた黄色〜茶色の地に、褐色の斑模様が浮かびます。独特の飴のようなとろりとした照りがあること、丈夫さの割に軽いことが特徴です。
(※
英語名を訳すと、海亀ではなくなぜか“陸亀の甲羅”という意味になりますが、これがべっ甲を指す言葉だそうです)
モース硬度は7-7.5と、宝石に劣らない硬さがあります。
世界各地で古くから工芸品等に利用されており、日本にも飛鳥時代には既に中国から伝わっていたとされています。
最近まで、櫛や眼鏡のフレーム、ギターピックなどに使われていました。

ただし、材質としてはほぼタンパク質で構成されているため、手入れに気をつけないとたやすく劣化してしまいます。
なお、象牙と同じように、絶滅のおそれがあるタイマイの商業取引は、国際的に禁止されています。
今後新たに供給ルートが開かれる可能性はかなり低いと思います。現在べっ甲の品をお持ちの方は、お手元のものを大切に取り扱う値打ちがあると思います。
【本日のお散歩】
今朝はまた快晴になって、気温も昨日より上がったようです。
青空の下の散歩はやはり気持ちがいいですね。
