『エンスタタイト』
(宝石日誌第98回 (2023年1月4日)より)
エンスタタイト(Enstatite 和名:頑火輝石)は、マグネシウムと鉄を成分とする珪酸塩鉱物の一種です。
融点が約1400℃と高く、頑固に火に抗することから、ギリシャ語のEnstates(対抗する)にちなんで命名されました。

(写真は加工前の原石です)
モース硬度は5.5と軟らかく、衝撃で割れやすい劈開性もあります。
色相は、無色、薄黄〜黄色、薄緑〜緑色、褐色、灰色、黒などがあります。微量元素として鉄を含むと褐色や黒となり、クロムがあると緑色になります。
エンスタタイトは隕石等の中にしばしば見つかっており、小惑星や原始惑星を構成する基本的な物質の一つだろうと考えられています。
化学組成に水素と酸素を含んでおり、最近の研究では、原始地球の表面に水をもたらしたのはエンスタタイトを含む大量の隕石の衝突ではないかとの説が提唱されています。
エンスタタイト自体は比較的ありふれた鉱物で、融点が高いことを活かしてかまどの内側に使用するなど、産業用途で利用されています。
一方で、透明度の高いものは珍しく、また軟らかく割れやすいためジュエリーには向かないことから、もっぱらコレクター向きの宝石です。
【本日のお散歩】
今日もいい天気ですが、昨日より空気が澄んで冷たいようです。
朝散歩の途中で寄った公園では、水たまりが凍りついていました。

寒さにそれほど強くないルビーは、いつものコースをショートカットして、早めに家に戻りました。