(トップページへ 戻る

『タンザナイト』 

宝石日誌第77回 (2022124日)前半より)

ゾイサイト(zoisite  和名:灰簾石)は、珪酸塩鉱物の一種です。

1804年にドイツで発見され、それが新種の鉱物であることに最初に気がついた自然科学者のジグムント・ゾイス氏の名前にちなんで命名されました。

発見後しばらくは宝石質のものが見つからず、コレクター向けの石という位置付けにとどまっていました。

モース硬度は6-7で、完全な劈開性があり割れやすい石です。
光学的には「多色性」を持ち、角度によって色が違って見えることが特徴です。

青の他、黄色、ピンク、紫、緑、灰色など、豊富な色相を持ちます。
このうち最も有名なのは、バナジウムを含有して、青、青紫に輝くブルーゾイサイトです。

 

【ブルーゾイサイト(タンザナイト)】

ブルーゾイサイトは、1967年にタンザニアのキリマンジャロ山にほど近いメレラニ鉱山で発見されました。

その鮮やかな青に、宝石としての将来を感じたティファニー社の当時の社長が、発見された国にちなんで「タンザナイト(Tanzanite)」という商品名を付けました。

新たな青い宝石の販売は軌道に乗り、それに伴ってティファニー社が付けた商品名も広く浸透したことから、タンザナイトという名称は、正式な宝石名として追認される運びとなりました。


なお「二十世紀に発見された三大宝石」として、タンザナイト、シンハライト、ブラジリアナイトが挙げられますが、この中ではタンザナイトが圧倒的な知名度と人気を誇っています。

 

鉱物としての特徴はゾイサイトと同一で、比較的傷つきやすく、かつ割れやすいことに注意が必要です。

多色性という特徴も同様で、見る角度によって、青から紫の色が微妙に変化して見えます。

 

なお、自然状態では青いゾイサイトは稀少であり、販売されるタンザナイトの大半は、褐色のゾイサイトを加熱して青く変色させたものです。