『カルセドニー』
(宝石日誌第71回 (2022年11月24日)前半より)
【鉱物グループとしてのカルセドニー】
クォーツとカルセドニーは、同じ二酸化珪素(SiO2)の結晶です。
違いは、クォーツがある程度以上の大きさに成長した単独の結晶であるのに対し、カルセドニーは目に見えないほどの細かい結晶の集合体で、光を通しにくく透明ではないということです。
カルセドニーは、宝石名としても使われますが、同様に二酸化珪素の結晶の集合体であるアゲート(瑪瑙)やジャスパー(碧玉)を含む、幅広い鉱物グループの総称でもあります。
カルセドニーのグループの分類方法はいくつかありますが、ざっくりと分けると次のとおりです。
・半透明で単色のもの カルセドニー
・半透明で縞模様のもの アゲート
・不透明なもの ジャスパー
このうちジャスパーは、結晶粒の構成がより細かいなど、他のカルセドニーと異なる特徴を持ったグループだとする考えなどもあるようです。
ここではまず、カーネリアン、クリソプレーズなどを含む「カルセドニー」からご紹介します。
【宝石としてのカルセドニー】
カルセドニー(Chalcedony 和名:玉髄)は、顕微鏡サイズの二酸化珪素の結晶が緊密に固まった潜晶質の鉱物です。化学組成はクォーツと同じで、モース硬度も同じ6.5-7となっています。
半透明から不透明で、単色のもの、模様のあるもの、特徴的なインクルージョンのあるものなど、豊富な種類があります。
結晶の集合体という性質から、組織は緊密で強く、十分な硬さもあることから、先史時代から彫刻等の造形に使われてきました。
また、結晶の間の空隙に水分が浸透するため、染色しやすいことも特長です。
なお、カルセドニーという名前は、古代に主な産出地だった、小アジアのカルセドンという都市の名称に由来すると言われています。
カルセドニーの中でも特徴的なものは、カーネリアンやオニキスなど固有の名前を持っており、固有名がない単色の鉱物がグループ名から「◯◯◯カルセドニー」と呼ばれます。
◯シーブルーカルセドニー
比較的透明度が高く、海の色に似た青のカルセドニーの商品名がシーブルーカルセドニーです。

ただし、この青は天然ではなく、無色のカルセドニーを染色したものだそうです。
◯ブラックカルセドニー(ブラックオニキス)
これも基本的には黒く染めたか、蜂蜜等の有機物に浸した後に熱を加えて炭化させたものです。
ブラックオニキスという呼び方の方が一般的かもしれません。
本来オニキスというのは黒と白の縞模様の石を指していたのが、黒一色のものもオニキスと呼ぶようになったということです。今ではむしろ、オニキスと言うと黒一色の石を思い浮かべるようになりました。
(イメージについては、次のリンク先をご参照ください)
https://www.cooksongold.com/blog/buying-guide/what-is-onyx-gemstone/
◯グリーンカルセドニー(グリーンオニキス)
こちらもやや名称が混乱しています。
どちらかと言うと不透明に近いくすんだ緑のものをグリーンカルセドニー、透明度の高いものをグリーンオニキスと呼んでいるケースが多いようですが、はっきりした区分があるようには見えません。
写真はグリーンオニキスとして購入したものです。

◯クロムカルセドニー
クロムが含まれて緑色を発色するものは、クロムカルセドニーと呼ばれます。
(イメージについては、次のリンク先をご参照ください)
https://www.mindat.org/min-39291.html