『ツァボライト』
(宝石日誌第38回 (2022年10月9日)後半より)
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【前置き〜ガーネットは多様性の高い鉱物グループ】 ガーネット(和名 柘榴石)は、一つの鉱物名ではありません。 近い関係にあり、特性が似ている珪酸塩鉱物のグループを、成分が異なるものも含め、まとめてガーネットと呼んでいるものです。 全般として、モース硬度は6.5〜7.5と十分な硬さがあり、割れやすい劈開性もないので、扱いやすい宝石です。表面にはガラス光沢があります。 柘榴石の和名のとおり、濃い赤のものが代表的というイメージがありますが、実際には無色、グリーン、ブルー、レッド、オレンジ、ピンク、イエロー、褐色など多彩なバリエーションがあり、変色効果を示すものもあります。 誕生石は概ね各月2種類以上ありますが、1月だけはガーネットのみとなっています。これもガーネットの種類や色が多いことから、一つで十分ですよ、と判断されたのだろうと思います。 |
ツァボライトは緑のガーネットの一種です。
ツァボライトは、1969年にアフリカのタンザニアで発見された新しい宝石です。
ツァボライトというのは商業名で、ケニアとタンザニアの国境にある「ツァボ東国立公園」にちなんでティファニー社が命名したものです。(ティファニーは神出鬼没というか、どこにでも顔を出しますね)
鉱物としては「グロッシュラーガーネット」の一つとなります。


緑の発色の要因は、微量元素のクロムとバナジウムとされており、これはエメラルドと同じ発色です。暗さのない鮮やかな緑色は、確かにエメラルドを思わせます。
エメラルドと違ってあまり内包物が見られないこともポイントで、濁りのないクリアな緑色が特長です。
なお、グロッシュラーガーネットには他にも、オレンジ色のヘソナイトガーネット、明るい薄緑色のミントガーネットがあります。
ツァボライトは、同じ緑のガーネットの一種であるデマントイドガーネットほどではないものの、大粒のものが少なく、ガーネットの中では高価格となります。
デマントイドとツァボライトの相違点は、ざっくり以下のとおりです。
・硬度
ツァボライトの方がやや硬い
・屈折・分散 デマントイドの方が高い
・発色要因 デマントイドはクロム
ツァボライトはクロムとバナジウム
色合いについては、デマントイドは深みのある緑、ツァボライトはクリアなグリーンといったところですが、これは個体差もあります。
デマントイドの方が高価ですが、どちらを選ぶかは好み次第だと思います。ちなみにうちの娘は、今のところ宝石の中でツァボライトが一番好きだそうです。
【その他のグリーン】
ツァボライトと同じグロッシュラーガーネットに、薄緑色の「ミントガーネット」があります。
また、アンドラダイトガーネットとグロッシュラーガーネットが「固溶体」として混ざった「マリガーネット」の中にも、写真のとおり明るい緑色を呈するものがあります。

【本日のお散歩】
今朝は少し肌寒かったですが、まずまずいい天気でした。
ルビーに引っ張られて、いつもよりちょっと長い散歩になりました。
