『シトリン』
(宝石日誌第67回 (2022年11月20日)より)
シトリンは鮮やかな黄色が美しい宝石ですが、実質的にはアメシストの色変わりの一つだと言えます。
【柑橘系イエロー】
シトリン(Citrine 和名:黄水晶)は、水晶の一種で、含有する微量の鉄の働きで黄色を呈します。
果実のような色合いから、フランス語の「Citrus」にちなんで名付けられたのではと言われていますが、定かではありません。
シトリンは自然状態でも少量産出しますが、市場に出回るものの大半は、アメシストを加熱して色を変化させたものです。
アメシストが紫色に見えるのは、以下の理由によります。
@もともとの結晶にある珪素が、鉄分子に置き換えられます。
Aその鉄分子に自然放射線が当たって、電子の一部が弾き出されて不安定な状態になります。
Bこの不安定な状態の鉄分子が、照らされた光の中から黄色を吸収し、紫を通過させます。そのため人の目には通過した光線の色である紫に見えるようになります。
アメシストを加熱することによって、鉄分子の不安定な状態が解消され、それまでとは逆に紫を吸収し、黄色を通過させるようになります。そのため人の目に黄色に見えるようになり、今度はシトリンと呼ばれるようになります。
また、このように安定した状態になると、太陽光線を受けても鉄分子の状態が変化しないようになりますので、退色することがなくなります。アメシストと違ってシトリンに退色の心配がないのはこのためです。
シトリンには、色の濃さの段階によって、黄色、オレンジ、褐色などの色合いが見られます。


ポルトガルのマディラワインに似た褐色のものが、マディラシトリンと呼ばれ評価されるなど、一般にシトリンは色の濃いものの方が高く評価される傾向があります。
シトリンは供給が豊富で、インクルージョンや色むらのない高品質なものが、申し訳ないほど安価に手に入ります。
色の美しさも否定しようがなく、ハイブランドからカジュアルアクセサリーまで、幅広く使われています。
シトリンはまた、加工しやすく割れにくい性質を活かして、変わり種カットを施されることも多いようです。
写真は、シトリンに甲州切子の技術を用いた新しいカットを施したもので、光を当てて石の中を覗き込むと、星型が浮かび上がって見えます。

安価すぎるため評価を見誤りそうになりますが、シトリンは、黄色・褐色系の石の中で、押しも押されもしない高い実力を持つ石だと思います。
【チェンソーマン】
アマゾンプライムビデオで、話題の「チェンソーマン」を追っかけで見始めました。
原作に忠実なアニメ化ですが、ポップでスタイリッシュな力強い雰囲気が、全編を満たしているように感じます。
残酷なシーンも多いのですが、飛び散る血しぶきもどこか現実離れして、華やかにさえ見えます。
田崎真珠が、新しいデザインラインの、食虫植物にインスパイアされたという「danger」と、チェンソーマンとのコラボ商品を作ったのも頷けます。
https://www.tasaki.co.jp/tasakidanger-chainsawman/
【本日のお散歩】
今朝のルビーは元気いっぱいで、とっとこ小走りで住宅地を抜けて、海沿いの道まで引っ張ってこられました。
そこで満足したのか、それとも風が冷たかったせいか、クルッとUターンして家路につきました。
