『優美堂自社販売会』
(宝石日誌第193回(2023年7月30日)より)
【宝石日誌】第193回 優美堂自社販売会
○BLOOM
有楽町マルイ1階のBLOOMという店に行きました。
ここは百貨店内のジュエリーショップとしては珍しく、ルースを結構揃えています。
主に誕生石を用いたパターンメイドのアクセサリー販売に力を入れていて、その流れでお客さまの選択肢を増やせるようにルースも置くようにしたのが始まりだそうです。
少しお高めの質の良い宝石が並ぶ中に、廉価なディフュージョン・サファイア(元素拡散処理のトリート石)も置いていて、バランスの取れた品揃えと感じました。
○優美堂
その後東日本橋に向かい、今日の本命「レアストーン専門店優美堂」の自社販売会をのぞいてきました。
常に新しい発見がある宝箱のようなお店です。
今日は見るだけと決めてきたはずなのに、いつのまにかお土産(自分への)を抱えていました。
◯オレゴンサンストーン(シラータイプ)
名前のとおりアメリカ オレゴン州に産出する石です。

多くがオレンジ色をしていて、銅などの不純物を内包し、それが魅力となっているものが多いです。
この石も内部に黄銅色の微粒子が浮かんでいて、ある角度で見るとそれが一斉に光を反射して、光の壁のように見えるのが印象的です。

◯蟻塚ガーネット(クロムパイロープガーネット)
赤系のガーネットでは最も稀少価値のあるパイロープガーネットが、クロムを内包して真紅に色付いたものです。

ガーネット特有の深い赤は容易に石の中をのぞかせませんが、光を受けると内側からキラッキラッと鮮やかな赤の反射光で輝きます。

蟻塚(アントヒル)ガーネットという変わった名前は、この石がかつて蟻塚の周囲に堆積しているのを発見されたことからきています。
蟻やシロアリが地中に巣を作るとき、土の中にガーネットの結晶があると、巣作りの邪魔になるので巣の外に捨てられます。そうやって長い年月の間に蟻塚の周囲に捨てられたガーネットが、最初に見つけられたときには、自然の研磨作用を受けて、赤くきらめいていたとの言い伝えがあるようです。
アメリカ アリゾナ州の特産で、その深い赤色から「アリゾナルビー」と呼ばれることもあるそうです。
(その他)
先日意図せず欠け石を買ってしまったパライバトルマリンですが、深めに埋め込むセッティングが功を奏して、なかなか良い色の指輪になりました。

この色合いならまあ、欠けていても商品価値があると判断されたのも理解できます。
原産地鑑別はないですが、緑をあまり含まない青の色から判断するに、ブラジル産かもしれません。
【映画鑑賞】
宝石巡りの前に、ヒューマントラストシネマ有楽町で「古の王子と三つの花」(Pharaon, Sauvage, Princess)を観てきました。
https://child-film.com/inishie/#modal

「ディリリとパリの時間旅行」で夢のように美しい古都パリを描いた、ミッシェル・オスロ監督の最新作です。
現代の語り手が、古代エジプト、中世フランス、そして近世トルコの物語を、歴史と幻想の彼方から掬いとってきます。
時代によってアニメーションが、壁画風、切り絵風、近代画風と切り替わって印象的です。
主人公たちに特につながりはないのですが、皆真っ直ぐひたむきで、勇気をもって行動することで最後に生涯の愛をつかみます。
御伽草子の絵巻のような美しい掌編が連なって、心が洗われるような映画体験でした。
なお、にわか宝石愛好家としては、劇中劇で出てきた
”緑のクリソプレーズでできた山”を、字幕で “翡翠の山”と訳していたのがほんの少し気になりました。
まぁ見た目のよく似た石だからしょうがないですかね。
【散歩とか】
暑い暑いと言っていると、尚更暑くなります、が、暑い。
今日も日差しから隠れて行動。

敵は太陽を背に襲ってくるぞ・・・来たな、ジョータロー・タキ!
とか心の中で紫電改のタカごっこに興じつつ、開けた場所ではルビーを抱っこして、影から影へ🥷の散歩でした。