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『優美堂自社展示会』 

(宝石日誌第157回(2023416日)より)


私の一推しのレアストーン専門店優美堂さんが、年数回実施している自社展示会に行ってきました。

いつものとおり、厳選されたきらびやかな石たちが、キラキラと迎えてくれました。

 

【そこにもう一つの空が・・】

コーンフラワーブルーのサファイアは屋外の光で見ると、澄んだ青がまるで「もう一つの空に通じる窓」のように見えます。
優美堂さんで以前購入したコーンフラワーがとても美しかったので、青い宝石の中で一番好きな石になりました。

今回も、お求めやすい小粒の石から、ため息の出る高額品まで、さまざまなサイズのものが出ていました。

矢車草の青にちなむコーンフラワーブルーは、ブルーサファイアの中でも最高の色とされています。

優美堂さんが選別した品は、ジュエリーショップで見かけるものより確実に美しく、店頭ディスプレイの棚の上で明るい青の輝きを放ちます。


こちらで買ったコーンフラワーを自前で指輪に仕立てたものと、店頭の品とを、許可をいただいて並んで撮らせてもらいました。


優美堂さんのコーンフラワーは、小粒のものは一万円台からあり、美しさの価格比 BPPBeauty Per Price)がとても高いので、青い宝石が好きな人には是非お勧めです。
(あまり人気になり過ぎても、買えなくなって困りますが)


ところで、小タイトルにした

「そこにもう一つの空が・・・」(There is another sky)」

というのは、スターウォーズEP6で、伝説のジェダイ、マスターヨーダがルークに残した最期の言葉です。
・・・と記憶していたのですが、Youtubeで該当のシーンを見てみると、

There is another skySkywalker 「スカイウォーカー(の血を引く者)は、もう一人いる・・」)

と最後まで言い終わっていました。記憶は案外あてにならないものですね。

 

 

【ホットネオンのニューカマー】

ピンクスピネルの中でも、新しく発見された、目の覚めるようなネオンカラーで透明度の高い一群が、“ジェダイスピネル“という流通名で販売され、アジアを中心に人気が急上昇しています。

優美堂さんでも取り扱いを始めていて、悩んだ末一つ連れ帰ることにしました。


この石は横から見ると面白い形をしています。

上下にとがった八面体の、てっぺんの部分を水平にカットしたような形です。
スピネルの結晶の多くが、元々2つの三角錐が底辺部分で接着されたような八面体の構造をしています。
ジェダイスピネルは稀少で単価が高いので、できるだけ削る部分を少なくしようとすると、結晶の形を活かした8面体っぽい形態になるそうです。

ダイヤモンドのようなブリリアントカットにすると、削って無駄になる部分が増えます。このため、ブリリアントカットに成形された石と、結晶の形を残したものとは、同じ重さでも前者の方がより高価になります。

とはいえ八面体っぽい形にも素朴な可愛らしさがあり、スピネルならではの個性も感じられて、決して悪くありません。

この辺りのチョイスは好み次第だと思います。


なお、”ジェダイ“は、先ほど前振りしたように、スターウォーズにちなんだネーミングです。

けがれのない明るい輝きが、高潔なジェダイ騎士の振るうライトセーバーを連想させるから、ということで名付けられたそうです。

ライトセーバーが赤く染まったらそれはもうジェダイじゃない、というツッコミは、私で5万人目くらいでしょうからもう言いません (^^)

 

【寒い国から来た緑】

最近1世紀くらいの間に見つかった新しい宝石には、美しい緑色のものも多く見られます。

ツァボライトやクロムトルマリンの混じり気のない緑は目を引きますし、パライバトルマリンやグランディディエライトの緑寄りのものにも、何とも言えない気品があります。

そうした中でも、やはり歴史のあるエメラルドの存在感は強く、色あせることがありません。

ただ、エメラルドは宿命的にヒビやインクルージョンを内包した石が多く、それが味わいにもなるものの、透明度や強度を損なっていることは否めません。
そのためエメラルドは、ヒビを埋めて、色合いや強度を改善させるためにオイルを浸潤させることが一般的です。

この日置いてあったのは、ロシア・ウラル産で、オイル処理等が施されていない無処理のエメラルドでした。

エメラルドというと、濃緑の中ところどころに影の濃い部分が見える、深みのある石が美しい、というイメージがありました。
しかしオイル処理の必要がないほどクラリティの高い石をこうやって見ると、エメラルドというのは本来もっと明るくキラキラと輝く石なのかもしれないという気がしてきます。

 

 

【出生の秘密は明かせません?】

以前パパラチャサファイアの起源がはっきりしないということを書いたことがあります。

調べても誰が言い出したかはわからず、パパラチャという言葉も最初の産出地スリランカのシンハラ語にはないらしいということがわかったくらいです。

ふと思い立って今評判のChatGPTに、パパラチャサファイアの起源はわかりますか、と聞いたところ、

「正確な起源はわからないものの、産出地ではおよそ200年ほど昔から、オレンジピンクのサファイアの存在は知られていたようである。おそらく特別な名前も与えられていて、それが伝わるうちに変化したのがパパラチャの語源と思われる」

との回答がありました。

典拠は示されていないので、信頼度が高いとは言えませんが、なかなかしっかりしたまとめでした。

依然起源はハッキリしないながら、ピンクにわずかなオレンジのかかったパパラチャは、現物を見るとやはりその独特の色合いに惹かれます。

現物は、上品なピンクに薄くオレンジが乗っているのですが、写真だとうまく表現できていません。
コーンフラワーブルーサファイアもそうですが、スマホで精妙な宝石の色合いの宝石の精妙なエッセンスを描写するのは難しいように思います。

なお、このパパラチャは小粒ながら鑑別書付きでした。(結局買ってしまってます)

 

思ったより長居をして、思った以上に買ってしまいました。これも宝石の魅力、吸引力ですかね。

買い物の後、エスプレッソとお茶菓子を出していただいたので、ありがたくいただいて帰りました。

 

 

【先週のお散歩】

上着が要らない暖かさになりました。
朝も夕方もいい感じで、散歩に向いた季節です。



末があいにく雨がちだったのがちょっと残念でした。雨のときは散歩に行けないので、ルビーと一緒に家にこもることになります。


通りのハナミズキが今年も爽やかな白い花をたくさんつけていました。

 

ソメイヨシノと同じで、葉が伸びるのは花の後で、満開時には花を遮る葉がありません。
このあたり日本人好みの花ですが、アメリカヤマボウシという別名のとおり、米国生まれの木です。

日米友好の証として、東京都が桜を贈ったことへの返礼として日本に贈られたのが始まりだったそうです。

このとき日本から来た桜は今もポトマック河畔で咲いています。どちらの国でもまずまず愛されて、幸せなプレゼント交換だったと思わせてくれます。